HERO
自分の年齢を感じたのは、ミスチルの音楽を久々に聞いた時だ。
大学の頃の私はユースフルデーズとか掌とか変調な曲が好きだったんだけど、
久々に聞いた中で響いたのは、HEROとか君が好きとかしっとりした曲だった。
歌詞が深い気がする。
いや、全然コアなファンとかではないので、語ることはできないけど。
最近、年を経たからこそ伝わるの良さってのが、わかるようになってきた気がする。
大人になったなって思う。
読む本も変わった。
昔は冒険ものばっかだった。
少年漫画好きだったな。
ありえない能力持ってる人たちが、敵をバタバタ倒すのね。
私も大人になれば、そんな、真っ直ぐに世界に影響していけると思ってた。
自分が主役の世界が待ってると思った。
でも、今は違う。
大きな世界の中で、自分だけじゃ何も変えられないことが多くてもがいてる。
本当に自分は今のままでいいのかって、毎日考えてる。
共感できるのも、どこにでもいるアラサーが等身大の悩みを抱えて、日々奮闘している物語。
恋愛ものでも、仕事ものでも、うまくいかない中を心折れずに頑張る主人公の話を好んでる。
その物語には、わかりやすい敵はいなくて。
自分の意思を真っ直ぐ突き通し続けるかっこいいヒーローもいなくて。
迷いながら生きてる今の私と同じだ。
いつから私の世界から敵とヒーローはいなくなったんだろう。
その代わりに悩みが増えた。
まだ私は悩んでる。
いつまで悩むのかもわからない。
けど、また1つ大人になったんだって思ってる。
マイナスに考えるだけの人生は悔しいから。
負け惜しみに聞こえるかもしれないし、強がりに聞こえるかもしれないけど、私は今日も頑張って生きてます。
ミスチルのHEROを聴きながら、そんなことをポツポツ考えて、休日出勤する今日の電車内でした。